CHILDREN’S DAY
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五番隊に着くと、雛森が迎えに来ていた。
「みんな、待ってたよ!さ、中入って!」
雛森に案内され、俺たちは中に入った。中では、既に藍染が柏餅を準備して待っていた。
「さぁ、腰かけてくれ。ちゃんと全員分の柏餅あるからね。」
「ありがとうございます、隊長。」
雛森が小さくお辞儀をして、俺たちを招き入れた。藍染・・・俺の雛森に、よくも・・・!
また俺はワナワナ震えていた。恋次はクスクス笑っている。それがまた悔しかった。
席について、みんなでお喋りしながら柏餅を食べていた。雛森は・・・やっぱり藍染の隣り。その反対側の隣りには、恋次・・・何故だろう。何故お前が雛森の隣りに座ってるんだ?
駄目だ、もう駄目だ。俺はもう我慢出来ない。誰か・・・雛森・・・!!
「ねぇ、日番谷君、大丈夫?」
「・・・へ!?」
「さっきから柏餅食べてないけど、どうかした?」
恋次と雛森の場所がいつの間にか変わっていた。雛森の向こう側、恋次の顔を見ると、こっちを向いて笑っている。
「い、いや、別になんでもねぇよ!」
「そっか、良かったぁ。」
俺には最高の土産となった。ただこれだけで幸せだ。俺に見せるお前のその笑顔、ただそれだけで幸せだった。「こどもの日」という今日の行事も忘れる事が出来た。
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