CHILDREN’S DAY

2/2



五番隊に着くと、雛森が迎えに来ていた。

「みんな、待ってたよ!さ、中入って!」

雛森に案内され、俺たちは中に入った。中では、既に藍染が柏餅を準備して待っていた。

「さぁ、腰かけてくれ。ちゃんと全員分の柏餅あるからね。」
「ありがとうございます、隊長。」

雛森が小さくお辞儀をして、俺たちを招き入れた。藍染・・・俺の雛森に、よくも・・・!
また俺はワナワナ震えていた。恋次はクスクス笑っている。それがまた悔しかった。

席について、みんなでお喋りしながら柏餅を食べていた。雛森は・・・やっぱり藍染の隣り。その反対側の隣りには、恋次・・・何故だろう。何故お前が雛森の隣りに座ってるんだ?
駄目だ、もう駄目だ。俺はもう我慢出来ない。誰か・・・雛森・・・!!

「ねぇ、日番谷君、大丈夫?」
「・・・へ!?」
「さっきから柏餅食べてないけど、どうかした?」

恋次と雛森の場所がいつの間にか変わっていた。雛森の向こう側、恋次の顔を見ると、こっちを向いて笑っている。

「い、いや、別になんでもねぇよ!」
「そっか、良かったぁ。」

俺には最高の土産となった。ただこれだけで幸せだ。俺に見せるお前のその笑顔、ただそれだけで幸せだった。「こどもの日」という今日の行事も忘れる事が出来た。

戻る
小説メニューに戻る