オレンジ色の光が照らし生み出されたもう一人の自分は
私に向かって癒そうな顔して言うんだ
素直になれって そうすれば幸せになれるとも
私には好きな人がいる きっとそいつと離せるようになれって
そうもう一人の自分は言おうとしてたのかな
しばらくして消え去ってしまったから最後まで聞けなかった
きっとそうだと信じて挨拶してみた
すると彼は一瞬戸惑った後とびきりの笑顔で返してくれた
きっとこういうことだったんだよ 疲れも吹き飛んだ気がしたよ
数日後またオレンジ色の光によってもう一人の自分が姿を見せた
もう一度勇気を与えに来てくれたんだ
やればできるじゃん、頑張れよ
ある日また声をかけると彼はまた戸惑って
そしてすぐ真面目な顔をして尋ねてきた
「俺の事どう思ってる?」
私は迷わず「二文字の言葉だよ」って告げた
彼はまた笑顔で「俺もだよ、ありがと」って言ってくれた
今は明るいオレンジ色の光も真っ赤に染まって
私たちの頬も染め上げた
もう一組の私たちが浮かび上がってこちらを向いて微笑んでいた