Happy Snow

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コンコン


コンコンコン



コンコンコンコン


「ん?誰だ?こんな時間に」

日の入がもう一年で一番早い日が近づいているので、どの隊も早く切り上げ、残りは自宅で、という対策をとっていた。勿論彼のまとめる隊でもそうだった。



彼は護廷十三隊隊長、という立ち位置。もちろんその持って帰る書類の量は、普段なら半端じゃない量なのだが、明日が明日なので、副官はわざと少なめに渡した。
そのいつもより少ない書類をまとめていた彼だが、もう寝間着だった。一枚だけしか着ていないが、この部屋もまた、暖房がきいていたので、全然平気だったのだが、客人が来ると部屋から出ていかなければならないので、勿論傍には上着を置いていた。



コンコン・・・コンコンコン

「今行く、少し待っててくれっ!」

誰が外にいるかわからないが、とりあえず声をかける。悪い奴だったらすぐに始末出来るよう、斬魄刀も携え、準備万端。
彼は恐る恐る玄関の扉を開けた。

「誰だ?」

この家は外灯がないので、相手の顔がよく見えない。明るい所から出てきたので尚更だ。しかし、相手は少女である事はわかった。長い髪が風で揺らめいていた。ようやくこの暗さに慣れてきた頃、相手は顔を上げる。

「こんばんは」

この声を、久しぶりに聞いた気がした。相手の少女はしばらく任務や仕事に追われて自分の隊に遊びに来る回数が格段に減り、数日前からは全く来なくなってしまった。
そして来客が彼女であった事に驚き、他に目を向けた時、雪が降っていることにようやく気がついた。

「と、とにかく中に入れよ」
「じゃあお邪魔します」





さて、今まで言い忘れてましたね。二人が誰であるのか、という事を。
まず、暗い夜道を歩いてきた少女は、五番隊副隊長の雛森桃。だから、桃色のマフラーなのです。黒い髪を長く伸ばした彼女は、普段は団子で後ろでまとめているのだが、今はそれをほどき、結んでいない。
そして訪問した家の少年は、十番隊隊長の日番谷冬獅郎。彼は史上最年少で隊長となった少年だ。銀髪をツンツンに尖らせた彼は、小さくても目立つ少年。あ・・・怒らないで、隊長っっ!!刀抜かないで下さいっ!!・・・・・・皆さんは、決して彼に向かって小さいとか言ってはいけませんよ?

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