悲しき現実
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お前は、俺と幼馴染みとして、いつも一緒にいてくれた。
喜びは共に味わい、怒りはぶつけさせてくれて、またぶつけてきてくれた。俺が悲しかったり寂しかったりした時は、一緒に泣いてくれて、慰めてくれた。楽しいものは一緒になって楽しんだ。そう、俺とお前はどんな時も一緒に居た。
俺には、お前が必要なんだ、そう思った時にはもう、お前はいなかった。
お前は俺より年上だった。その為も有り、俺より先に学校に通い始めた。俺は、独りになってしまった。この寂しさと、誰が一緒に泣いてくれるのか?答えは唯一つ。お前以外の誰でもない、それだけだった。そんな事をまだわからないくらい幼かった俺は、ずっと自分に言い聞かせていた事があるそれは、
「お前なんかいなくたって…お前なんかいなくたって…」
だった。ずっとそう自分に言い聞かせて強がっていただけなのかもしれない。その事に気がついた時は、もう半年も経っていた。
独りで何をしても全然面白くない。独りで過ごす事、それがこんなにも苦しい事だったなんて…。きっとお前は今頃、俺の事なんか忘れて勉強で忙しいのかもしれない。
そう考えた途端、俺は泣きたくなった。しかし、この涙を受け止めてくれる奴がいないんだ。だから、俺はもう泣かない。そう強く胸に誓った。
その日から、俺は初めて『孤独』に向き合った。
「俺は男だろ。いつまでアイツに…過去にしがみついてんだ。俺が、アイツを守ってやらなくちゃいけないんだ、そうだろ!?」
それからは、親父の元で毎日毎日訓練と鍛錬に励んだ。そして3年後、俺も真央霊術院に通う事になった。ようやく、お前に会える、そう思って真央霊術院へ通い始めた。
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